女中は朗らかで、人当たりの良さそうな見た目をしている。 それだけに、三成は余計に驚きを隠せなかった。 半分以上が作り話であることは分かっていたが、実際に 女中自身をもとにして作られていたとは思わなかった。 「・・・足がないのに、なぜ貴様はへらへらと笑っていられる」 得体の知れぬものを見るようなそれは、女中が浮かべる笑みへの侮蔑だった。 しかし女中は意にも介さず言った。 「幸せだからです」 「嘘を吐くな」 の顔はゆがんだ。